アリの生態に学ぶ。

今日は早起きしたので、1冊の本を手に取ってみた。その内容は、アリの生態についてであり、働きアリの中の70%が仕事をせずに遊んでいるのはなぜか、を考察した興味深い内容だった。まだ全部読んでいないので、途中までの感想になるが、人間のように言語と抽象思考を駆使する動物はねずみ講式の管理システムで集団を統制する。社長>部長>課長>社員、のような階層組織である。このような言語と抽象思考を駆使しない、たとえばミツバチやアリは、人間とは異なるシステムで、彼らの拠点であるコロニー(社会)を維持している。その仕組みは、それぞれの個体に個体差を持たせて、外部の情報に対し非常に敏感な個体や、やや大きめの情報に反応する個体、かなり大規模な情報に反応する個体を、用意する。通常の業務を行うのは、敏感な個体で、残りは遊んでいる。しかし、有事には次に感度の良い個体が登場する。そして、コロニーの危機になって初めて動員される最終兵器的なものが最後に動き出す。このように、アリのd世界では、中間管理職的な損座がいないのに、全体として、必要なタイニングで各自が動き出し、コロニーの存続を保証するのである。また、兵隊アリのような巨大で、育成に時間がかかる連中は、余程のことがない限り動員されない。その代わりに雑魚が多数動員されて危機をしのぐ。本当にヤバい外敵が登場した時に、その虎の子を投入するためである。何と合理的な遺伝子なのだろう。最近アリのぎょうれるを眺める時間もないが、いつかまいじまじと彼らを観察してみたいものである。